2月4日(土)藤枝市文化センターで行われた、エバーグリーン主催、「豊田直巳講演会・写真展 -フォト・ジャーナリストの見た世界とフクシマ-」には、150人が集まりました。
1月30日(月)から3日(金)の5日間、豊田さんの出身校である島田高校で、同窓会主催による写真展も開かれました。
エバーグリーンはいつも高校生・大学生が主体。
受付も高校生
オープニングに、高校生・大学生による朗読劇「第五福竜丸事件」
豊田直巳氏の講演会
「署名活動をやったから何かをやったつもりになっていてはいけない。かつて8000万の署名を集めても核兵器も原発も一つも減らせてないではないか。」
「浪江町の関場さんは、見えない戦場でたたかっているみたいだ、と。」
湾岸戦争、イラク戦争で使われた劣化ウラン弾
「アメリカ軍もその危険性は知っていて、危険性を知らせる教育ビデオも作っていたが、兵士には見せなかった。だって、兵隊たちが怖がってしまうから。」
「子どもたちの白血病やがんの増加がウラン弾が原因だとは私も言えないし、世界中の科学者も言えない。良心的な学者も不謹慎な学者も調べてはいるが、まだよくわからないから。しかしはっきりしていることは、ほかの原因が考えられないということ。」
「湾岸戦争で流失した原油でオイルまみれになったウミウ。イラク軍が油田を破壊したと報道されたが、本当はアメリカ軍が破壊したのだった。」
「イ ラクにボランティアに行っていて、新生児室でイラク兵が赤ちゃんを床に投げつけて殺した現場を見たと泣きながらアメリカ議会で証言した少女。イラクをやっ つけろというムードを盛り上げたが、実は広告代理店の副社長のシナリオ通りの演技だった。私たちがほんとうのことを知った時には、戦争の決着はついてい た。」
「福島原発の事故のあと、私たちはすぐに福島に入った。異常に高い放射線量を計測した。枝野の発表があったのはその5時間後だ。」
「税金を136億円もかけてスピーディを設置した。3月11日の時点で首相官邸にも福島県知事のもとにもその情報は入っていた。しかし、握りつぶした。そして安全です、心配ありませんと発表した。」
「30の酪農家があるが、そのうちの54歳の男性が堆肥小屋で首をつって自殺した。原発から50キロも離れているところである。」
「続く人がいなければよいがと願う中、農家や養鶏家に自殺者が増加している。」
「除染?20年間で3600億円かけて?しかし農作物は売れないだろうが、除染に利権が群がるだろう。」
「石破が、原発があることで核抑止力になると発言した。いつでもプルトニウム原発ができる、と。原発はエネルギーとしてではなく、核抑止力としての原発だったのだ。」
「島田のガレキ問題。小出氏に言わせれば、『動かすな』が原則。帰りたい気持ちは除外して科学的見地だけで言えば、動かすな。あえて動かすなら、汚染の薄いところから濃いところへ。向こうに焼却炉を作れば雇用も生まれるのに…。」
「除洗活動に伴い、住民が避難できない状況にもなっている。これだけ除洗しているのにあなたは逃げるか?と。」
「川根のお茶からも放射線が計測されてショックだった。浜岡からもれているのではないかともうわさされているが…。」
(講演会記録は現在作成中。できしだい、ここに掲載させていただきます。)
講演後のサイン会
「豊田さんは島田高校の1年生の前でお話してくれた。
その第一声が、ジャーナリストとしてその危険性を知りながら、力不足で福島原発を止められず、こんな事故を起こさせてしまったことを詫びします、と。生徒も、初めて信頼できるおとなの話を聞いたと言っていた。」
「知 は力とは言うが、危険性を知りながら握りつぶす人がいる。知っているのに知らないふりをする人がいる。その気になれば知ることができるのに、知ろうとしな い人がいる。知っているかいないか、わかっているかいないか以前に問われているものがある。ほんとうのことを知らされていないことは大きな問題だが、それ 以上に、私たちは自分自身がジャーナリストの目を持たなければならない。」