2012年2月18日(土)教育会館で
「半熟フォーラム 2012」を開催しました。
加藤優さんの素敵な作品展
田中さん、井上さんによる魅惑のフラメンコ
そして、河上力哉さんによる「仮説実験授業」
授業書「ころがるものと落ちるもの」。
ジュース缶とツナ缶を転がすとどちらが早く転がるかな?
ア、ジュース缶の方が先 イ、ツナ缶の方が先 ウ、両方ほとんど同じ
予想を立てて、予想の理由を聞いて、予想を変える人の理由を聞く。
そして実験。
次はツナ缶を二つつなげたら?
ツナ缶二つの方が重くなるが…。
重さでしょ?直径かな?中身の問題だよ、と予想多発。
予想変更。そして実験。
やっぱりジュース缶が先。ツナ缶を三つつなげたら?
重さじゃないんだ。直径かな?
では135mlの缶ビール缶と3リットルのジャンボビール缶で実験。
小回りの利く直径でしょ。今度こそ重さだ。予想紛糾。
そして実験。結果は、引き分け。なぜ?
やっぱり中身の問題かなあ?
今度は大きさの違う乾電池で。
結果は引き分け。やっぱり中身だな。
そこで、今度は同じボトルに水と粘土をいれたらどうなるか。やっぱり水が早い。
中身の問題だ、と確信。ゆで卵と生卵。ジュース缶と凍らせたジュース缶でも実験。
どうやら液体の方が早く転がるらしい。なぜ?
液体だと中身は回転しない。どうやら、中身が液体だと落下に近くなるらしい。だから転がるよりも早くなるのだろう。
おもしろい。わくわくする。とても頭を使った90分。
最後に、河上力哉先生から「仮説実験授業の魅力」
仮説実験授業の魅力は、あの人でなくてはできないというような名人芸ではなく誰でもできること。準備も技術も話術もパフォーマンスも何もいらない。必要な実験道具をそろえ、授業書を印刷して、それに沿って予想を立てさせ、実験するだけ。物まねじゃんとかオリジナリティがないなどとも言われることもあるが、楽しいし授業の手ごたえはあるしクオリティも高い。生徒もとても喜んでくれる。授業書は仮説実験授業研究所が作っているが、実践者の意見も取り入れて常に更新しているし、オリジナルの授業書を現場の教師が作ってお互いに交換している。自ら開発した手作り教材も豊富。授業だけでなく学級づくりや運動会・文化祭などのアイデアも。新任の先生にはぴったり。
河上先生自身も、仕事に就く気はなかったが、仮説実験授業に出会って「これだ!!」と思い、教師になる決意をしたという。
新任研かなにかで紹介する価値があると思うのですが…。